【ドラマ『パンとスープとネコ日和』】猫に学ぶ「自由な生き方」とは?人との繋がりの大事さも教えてくれる

こんにちは! モリスギ!編集部のナナです。

今回のにゃんこのおすすめは、ドラマ『パンとスープとネコ日和』です。

にゃんこ
にゃんこ
おなかペコペコになるタイトルにゃ
丁寧な暮らしにほっこりするストーリーでした
編集部ナナ
編集部ナナ

・誰かとゆったり話したい
・北欧テイストのインテリアが好き
・おうちごはんのヒントがほしい
・猫が好き

こんな方におすすめのドラマです。

ドラマ『パンとスープとネコ日和』はどんな作品?

『パンとスープとネコ日和』は、2013年7月21日から8月11日まで、WOWWOW「連続ドラマW」枠で放送された全4回完結のテレビドラマです。

原作は、群ようこさんの同名小説。群さんの代表作と言えば「かもめ食堂」(2006・幻冬舎)。映画の人気とともにスマッシュヒットを記録しました。また「たかが猫、されどネコ」(2001・角川春樹事務所)「パンチパーマの猫」(2005・文春文庫)など猫を題材にした作品も多く執筆されています。

主演は、小林聡美さん。肩肘はらない等身大の女性の姿を描く“ほっこり”系のジャンルの映画『かもめ食堂』『めがね』『プール』などで活躍。葛藤しながらも自然体で暮らしを丁寧に生きるその姿の存在感は、同年代の女性たちの憧れの的です。映画『パンとスープとネコ日和』においても、芯のある50歳のアキコのナチュラルな演技に、なぜか引き込まれます。

そして、猫。キジトラの“のぶりん”が好演。ニャーニャーと、いわゆる“猫なで声”を多発するかわいさ。芸達者なんです。タイトルにはネコとありますが、登場シーンは多くはありません。でも窓の外をのぞく姿とラストシーンには特に「胸きゅん」ですよ!

“笑うときは、誰かと一緒だ。”
ずっと母との2人暮らしだったアキコ(小林聡美)は、母の突然の死、そして勤めていた出版社の理不尽な人事異動で、母の営んでいた食堂を自分でやっていく決心をします。自分のセンスで改装したアキコの新しいお店は、パンとスープだけというシンプルなメニュー、お手伝いのしまちゃん(伽奈)の2人の小さなお店。ある日現れた1匹のネコと暮らし始めるアキコ、そして、アキコの周りには、楽しく世話をしてくれる商店街の大人たち・・・。
※文章引用:AmazonPrimeVideoより

ドラマ『パンとスープとネコ日和』も、特段大きな出来事が起こるわけでなく、主人公アキコとその周りに起こる日常を淡々と描きます。ゆったりした日常を、客観的に見つめたい方にぜひ観ていただきたいドラマです。

※以降、ネタバレを含む感想が続きます。ご注意ください。

自分も大切に。同じくらい見守ってくれている人も大切に

アキコは編集部から経理部への異動をきっかけに、仕事を辞めます。自分ができることで人の役に立つことは何かを考え、尊敬する先生の言葉をきっかけにひとり決意します。

急逝した母親かよが長年営んだ「お食事処かよ」を改装し、サンドイッチとスープのお店「sandwich ä」の店主として新たな人生をスタートさせます。

すると、かよと付き合いのある人々が、近所・遠方問わず次々とたずねてきます。

「かよちゃんのお店の面影が、まったくなくなっちゃったね」
アキコは言葉にこそ出さないものの、新しくはじめたことに対して周りが何か言うことに、心に何かがチクっと刺さるのです。

しかし「sandwich ä」にはかよと付き合いのある人たちだけでなく、新しい顔ぶれのお客さんも多く通う繁盛店になります。それは、アキコのこだわりでつくったお店の雰囲気やメニュー引き込まれたから。かよの食堂とは違う、新しい“場所”をアキコは生んだのです。

でも、新しい形態にしたことで少し後ろめたい気持ちになることもあります。素直に周りにヘルプを出せないアキコを、周りの人たちは放っておけません。困ったらお互い様、ピンチのときはちゃんと手助けしてくれます。

自分の意思を貫くのも大切。それと同じくらい周りで見守って支えてくれている人たちとの繋がりも大切にしなければと改めて教えてくれます。

いろいろな人と、なにげないことを話す時間の愛おしさ

ドラマ『パンとスープとネコ日和』には、なにげない日常会話のシーンが多々登場します。

そこに、人生を豊かにするヒントになるたくさんの名言が散りばめられていました。

特に、飲食店に集まって会話をするシーンが印象的でもありました。仕事が終わって緊張感から解きほぐされたときに発する言葉の数々。いわゆる“雑談”です。おいしい料理やお酒を囲みながら静かに弾むたあいのない話。

学生時代はソフトボールをしていたなど会話する人の意外な側面を知れたり、カヨさんはすごい人だったよと、肉親の知らないことを教えてくれて背中を押されたり励まされたり。

ドラマでは、コロナ禍で失われてしまったなにげないけれど大切な時間が、たくさん流れていました。オンラインでも、気兼ねなくゆったりとした会話をする機会をちゃんと作っていかないといけないんだなと感じました。

では、ドラマに登場したなにげない会話の中の名言をどうぞ。

人と何かをするときは、自分の意思を持ってそれを相手に伝えていくってことからしか、始まっていかないからね。そうすることで多少大変な思いもするかもしれないけど、それは仕方のないこと。

庭を見惚れるくらい完璧にしてしまうと
植物とか木とか本来自然で楽にしてくれるはずのものが
そこに住むものや来るものを、逆に疲れさせてしまうかもしれませんから

肉も魚も野菜もいろいろ食って、それが人間なんだから

人にはね 誰かと出逢ったり、何か新しい出来事が きっかけになってもう予想もつかない方向に自分が進んでいっちゃうことがあるものなの。だからおもしろいかもしれないわね、生きていくのって。

何気ない会話から広がる言葉、みなさんはどんなふうに感じましたか?

タイトルの“ネコ日和”とは?「自分のやりたいようにやる」を

本編には、猫にフォーカスしたシーンがありません。ではなぜタイトルに“ネコ日和”とあるのでしょうか?

まず「日和」の言葉の意味から見てみましょう。

1.空模様。天気。「日和をうかがう」
2.晴れたよい天気。晴天。また、なにかをするのに、ちょうどよい天気。「待てば海路の日和あり」「小春日和」「行楽日和」
3. 物事の成り行き。雲行き。形勢。「日和を見る」
※goo辞書より

「ネコ日和」は2の意味合いが強そうですね。なにかをするのに、猫のように“自由で、マイペースで流されない”意思”、といったところでしょうか。

長年働いた編集の仕事から異動を命じられ、辞職を決意したアキコ。母の急逝も重なり、自分の残りの人生をどう生きようか考えるいい時期でした。

「自分のやりたいように店をやる」

そう決めて母のやっていた食堂を、自分の目指す方向性で改装。地域密着型の食堂でしたから、当然近所の人たちからいろいろな意見を耳にします。

大先輩の言葉に対して葛藤しつつも、アキコは流されることはありません。甘えるところはしっかりと甘え「自分のやりたいようにやる」決意にブレることはないのです。

最後に、アキコの葛藤の糸口をまとめた印象深い言葉がありました。

気づきました。今までの自分は、自分自身が不自由にしていたのだということに。
自分が自由になれて、外の時間がはじめてはじまるのだと気づきました。
私は不良になります。

猫も突然家からいなくなることがあります。と思えば、数日後にひょっこり帰ってきたり。(※実際は個人で迷い猫のチラシなどを打つのだと思うのですが、今回はドラマの表現として割り切ってください)

アキコは猫と暮らすことで、自然と肩肘はらない生き方を学んだのかもしれません。

野良猫を安易に家に入れないというマナーも、ドラマは教えてくれる

喫茶店ハッピーのママ(もたいまさこさん)は、厳しい人でありながらもいつも周りを観察してアドバイスをする女性。価値観を押しつけてくるような口うるさい嫌味なおばさん、実際にいますよね(笑)。

でも、ママの一言はふわふわと宙に浮いたものではありません。地に足をついて人生を生きてきたからこその「生きた」言葉。嫌味ではなく本質を突いているんです。

第1話、アキコと猫が出会ったときのシーンのこと。ある日、アキコが仕事から帰ると玄関前に1匹の野良猫が。つい家にいれて、ごはんをあげてしまいます。一夜明け、それを見ていた喫茶店ハッピーのママ。ニコニコしながらアキコに言い寄ります。

ママ:どうした?猫。名前つけた?
アキコ:いやー、私まだ飼うと決めたわけじゃないので
ママ:だって、アキちゃん。そりゃいけないよ。家にいれたんだったら飼わないと
  (中略)
  こりゃいいよ、おもしろい顔してる。これ飼うのはなかなかよ
アキコ:だから、飼うと決めたわけじゃないですし、仕事もありますし、動物は飼わないって決めてたんです
ママ:だめよ、あなた、今から見放すの? この子、招き猫になるわよ

生半可な気持ちで野良猫を家にいれてはいけないと、毅然とした態度でアキコに伝えます。ド正論ですね。最後はユーモアを交えるところが、さすが近所のおばさんと言ったところです。

今は、口うるさいと思う人の言葉を受け流そうとする風潮にあります。しかし、こうやって客観的に映像で見ると、ひとりでは気づけないところをビシっと言ってくれるところに愛を感じますね。
ママの一連のセリフで、ジブリ作品のカマジイの名言を思い出しました。

手出すなら、しまいまでやれ

言っていることは同じですね。「猫に手を貸したら、最後まで責任をもって育てなさい」。作品できちんとメッセージとして伝えているのがとても心に残りました。

おまけ:最終話エンディングのダンスをしていた公園は、埼玉県三郷市にある「みさと公園」

最終話のエンディングで、突如としてゆるりとした振り付けのダンスがはじまります。メインキャスト総出で大貫妙子さんの「この空の下で」に合わせて。広々とした公園で楽しそうにまったりとした空気です。

独特の雰囲気にクセになる人が多そう!ぜひ覚えて日々の体操に取り入れたいものです(笑)

そして、ダンスを踊った公園が埼玉県三郷市にある「みさと公園」でした。

お近くの方は、ダンスを覚えてみさと公園で踊ってみてくださいね♪

<アクセス情報>
施設名:みさと公園
住所:埼玉県三郷市高洲3丁目地内
公式Webページ:公益財団法人埼玉県公園緑地協会「みさと公園」

まとめ

ドラマ『パンとスープとネコ日和』をご紹介しました。

猫の登場シーンは少ないですが、とても印象的なカットになっていましたよ。ニャーニャー懐く甘えん坊の猫ちゃん「たろ」のかわいさも合わせて堪能できるドラマです。

あと注意しておきたいのが、空腹時には見ないほうがいいかもしれません。 サンドイッチとスープ、オムライスやナポリタンの飯テロ攻撃に遭います!
インテリアも北欧テイストで素敵でしたので、ナチュラルテイストのライフスタイルが好きなひとには、全編通じてアドレナリンが放出する作品になります。

「自分の芯を通して生きること」「人との繋がりの大切さ」が改めてわかるドラマ、ぜひご覧ください!

※「にゃんこのおすすめ」カテゴリの記事は、エンタメ応援と小さな命と最後まで一緒に過ごしてほしい活動の元に作成しています。

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こちらは、出会えた猫ちゃんと最後まで過ごして欲しいという想いを込めた作成した、絵本の朗読動画です。
<にゃんこから10の手紙>

「にゃんこ」がミュージックビデオになりました!
<Answer〜ニャンダフルライフ>



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