【映画『旅猫リポート』(ネタバレあり)】家族愛・友愛を超える!サトルとナナの固い絆に涙

こんにちは! モリスギ!編集部のナナです。

今回のにゃんこのおすすめは、映画『旅猫リポート』です。

にゃんこ
にゃんこ
旅行する話なのかにゃ?ちょっと移動するくらいなら平気にゃ!
菜の花畑と猫のキービジュアルがとってもかわいい!
編集部ナナ
編集部ナナ

とある事情を抱えた青年サトル。愛する飼い猫ナナを手放さなければいけない理由ができてしまい、ナナの引き受け手を探し求めて、友人を訪ねていきます。

訪ねる先は、東京をはじめとして静岡や京都、北九州。かわいらしいナナはもちろんのこと、富士山や茶畑、金色のまぶしい菜の花畑など美しい風景もあわせて堪能できる作品です。

この映画の最大の特徴は、登場する猫と犬が言葉を話すこと。 猫目線での飼い主の思いも語られます。ラストは、サトルとナナの固い絆にぎゅうと胸がつぶされそうになります。

・猫好きな方
・猫を飼っている方
・これから猫を飼おうとしている方

ぜひご覧ください!

映画『旅猫リポート』はどんな作品?

『旅猫リポート』は、2018年10月26日に公開された劇場用作品です。

原作は、有川浩さんの同名小説(講談社刊)。「週刊文春」に2011年10/27号から2012年4/19号まで連載、2012年に単行本として発行されました。累計発行部数40万部を超えるベストセラー作品です。舞台や絵本、ラジオドラマなど、表現のかたちを変えてファンに愛され続けています。

監督は、三木康一郎さん。ホラー系から恋愛・青春ものまで手掛けるジャンルは幅広く、代表作は、少女漫画を実写映画化した『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(2016年)、大人気青春漫画『弱虫ペダル』(2020年)。若者たちのみずみずしい表情を印象的に切り取った作風が人気です。

出演俳優は、主人公サトルに福士蒼汰さん。長身でさわやかなやさしい笑顔にサトルの人柄が投影されています。飼い猫ナナ(演:トム)とのお芝居がとても自然なんですよ。手をペロペロしたり、足元をすりすりしたり、ゲージを猫パンチしたり。

本当に心が通い合っているかのような一人と1匹のやりとりに、泣いたり笑ったり、終始心打たれます。

そのナナの声をなんと高畑充希さんがコミカルに演じておられます。ちょっとはじめは違和感をおぼえますが、聴いているうちにナナの声として自然とインプットされます。ラストもナナの声でやさしい気持ちにさせてくれます。

 

ーぼくは、最後まで、サトルの猫でいる。ー

ナナは人間との馴れ合いを嫌う誇り高き元野良猫。
5年前、交通事故にあったところを心優しき猫好きの青年・悟(福士蒼汰)に助けられ、それ以来、悟の猫として幸せにくらしてきた。しかし、ある事情でナナを手放さなければならなくなった悟は、新しい飼い主を探すため、ナナと一緒に旅に出る。1人と1匹の旅の行方は──。

※文章引用:映画『旅猫リポート』より

ー愛猫とずっと一緒にいたいから。信頼している人に託しにいこうー

サトルの愛猫の名前はナナ。とある出来事がきっかけで野良猫からサトルに飼われることになりました。

それから一緒に時を過ごすこと、5年間。サトルはナナを手放さなくてはいけない事情ができてしまいます。誰でもいいわけじゃない、信頼している人に託したい。そんな思いで、ナナを連れて気心の知れた友人たちを訪ねる旅をスタートさせます。

友人を訪ねる旅で頭をよぎるのは、友人と動物にまつわる思い出。

大人になった友人たちと言葉を交わす中、思い出すのは当時のこと。サトルのルーツを振り返る旅にもなります。

愛猫ナナは、野良猫時代のたくましさを忘れないツンデレな猫。サトルの思惑は知らないナナは、友人に引き取られるくらいならサトルと一緒にずっといると強い意思を貫きます。

※以降、ネタバレを含む感想が続きます。ご注意ください。

ナナの真っ直ぐなまなざしに、キュン!


(※画像はイメージです)

見どころはなんといっても、ナナのナチュラルな演技です。

元野良猫の気概を持ち合わせているサトルの猫という設定なのですが、サトルとの距離感が実にいいのです。お互いに信頼を重ねている関係性がよく伝わってきます。

でも、ナナにとって譲れないところはしっかりと主張します。

たとえば、サトルの高校以来の友人夫婦・スギとチカコが山梨で営むペンションでのシーン。
スギの飼い犬が、ナナを気に食わないと言ってナナに向かって吠えます。ナナは負けじとゲージの中で表情を険しくして対抗します。初対面で挨拶もなく相手を疑うのは礼儀知らずだ、こんな犬との暮らしはまっぴらごめんだ、と表情でサトルに伝えるのです。

このシーンは、おかしくておかしくてたまりませんでした。

人間にはわからない動物同士の意地の張り合い、人間の都合だけで一緒に暮らすのはいけないということですよね。猫にも犬にも意思がある。その相性を大切にしてこそ、猫のしあわせと言えますよね。

そんな大切なことをわかってくれている飼い主のサトルを、ナナはまっすぐに見つめます。

その瞳がとても美しくて力強くて、ナナの虜になってしまいます。

ラストシーンの満月が浮かぶ夜は、必見ですよ。ナナの演技に大注目してください!

サトルとナナの共通点に涙。

これは重要な核心をつく内容になるのであえて伏せておくのですが、サトルが旅をしながら過去を振り返っていく中で、本当の自分の思いに気づいていきます。

なぜナナに惹かれたのか、なぜナナを飼うことになったのか、過去を思い出すことで点と点がつながっていきます。

サトルがナナとの共通点に改めて気づいたとき、これまで出会ってきた人たちに自然と“恩返し”をしていたのだとわかります。

旅をする中、移りゆく風景の美しさとサトルの心象の変化がマッチして、涙がとまらなくなります。

誰もがひとりじゃない。人と人の繋がりの大切さを気づかせてくれる映画

映画『旅猫リポート』は、サトルとナナの強い絆を描く作品です。

ナナはサトルにとって家族を超える大切な存在だからこそ、サトルが心から信頼する友人を訪ねています。

もし愛猫を手放さざるを得なくなったら、あなたならどうしますか? 声をかけられるような人はたくさんいますか?

サトルは、家族が転勤族だったこともあり、全国に友達がいます。住んでいた期間は短いとは言え、その地域で出会った友人たちとの関係を大切に築き上げてきました。

小学生時代の友達・コースケ。中学校時代の友達・ヨシミネ。高校生時代の友達・スギ夫婦。

どんなにつらいときでも心を寄せてくれ、一緒に笑ってくれた人たち。

そんな心から信頼できるやさしい心持ちの友人たちなら、家族以上の存在のナナを託せるとサトルは思ったんですよね。そして、家族の存在も然りです。

猫を託すというのは、命をあずけるということです。誰でもいい訳ではありません。

血が繋がっていても、いなくても。心から信頼できる人とどれだけ繋がっているかで、人生は豊かなものになっていくものだと思います。

映画を観ると、お世話になった人たちに会いに行きたくなりますよ。

映画『旅猫リポート』まとめ

映画『旅猫リポート』をご紹介しました。

動物を飼うということは、家族同様に動物の一生に責任を持つということです。

万が一手放さざるをえない場合は、真剣に引き取り手を探さなければなりません。

劇中のサトルの穏やかな表情をどうか見てください。引き受け手を探しつつも、ナナのご機嫌もきちんと伺っています。押しつけではありません。

命を削りながら大切な家族の余生まで気にかけているのですよね。

猫がしあわせなら、人間もしあわせ。

映画を見ながら、動物写真家の岩合光昭さんのこの言葉を自然と思い出しました。

動物も人間も、どちらもしあわせに暮らせる社会でありますように・・・!

映画『旅猫リポート』公式Twitter

※動画配信サイト
AmazonPrimeVideo、dTV、TELASA、Hulu、FODプレミアム、U-NEXT他

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