夏に観たい!モリスギ!おすすめ「大切な人に想いをはせる映画」5選【にゃんこのオススメ】

こんにちは! モリスギ!編集部のナナです。

今回のにゃんこのおすすめは、“夏に観たい!モリスギ!がおすすめする大切な人に想いをはせる映画5選”と題してお送りします。

「あれ?にゃんこは関係ないの?」と不思議に思う方もいるかもしれません。

ということで、本編にいく前にこちらを紹介させてください。実は2021年7月7日に、にゃんこの新しいミュージックビデオ絵本をYouTubeにてリリースしました!

『古川愛理 ✕ にゃんこから10の手紙 【特別版】「いつかくること」ミュージックビデオ絵本』

にゃんこ
にゃんこ
やさしくなでられているような歌声にゃ♪
涙があふれてきてしまう・・・(泣)
編集部ナナ
編集部ナナ

今回の特別版では、主人公の「にゃんこ」が生まれて~自立して~飼い主さんと出会って、様々な別れを経験しながら最後に自分と飼い主さんとのお別れを迎えるまでの一生を 素敵なイラスト&歌 を合わせた「ミュージックビデオ絵本」として動画制作しました。

このストーリーでは、いつも当たり前のようにある日常、そこにいる大切な人、大切なペットとは、 病気・災害・事故・寿命・・・・等の様々な理由でいつか必ずお別れの時がきます。だからこそ、今の一瞬一瞬を大切にして欲しいという願いを込めたストーリーとなっています。

モリスギ!公式エンタメ応援キャラクター「にゃんこ」の願いはひとつ。大切な人との今一瞬この時を大切にしてほしいということ。

にゃんこの伝えるメッセージに共通する映画を、モリスギ!が特におすすめする“大切な人を想いたい映画”を題して5作品をご紹介します!

1.『世界の中心で、愛をさけぶ』

あの頃、
僕は世界が溢れるくらい
恋をした。
あの時の君の声
今でも僕は
聞くことができる。
僕は生き残ってしまった
ロミオなんだ。
でも、たとえ今
この腕に君を感じなくても
僕は君を生きていく。

高校時代に白血病で亡くした最愛の女性を忘れられずに30代になった男性が、17年の時を経て彼女との思い出をたどり自身の気持ちを整理していく解放と再生のストーリー。

公開当時10代だった長澤まさみさんと森山未來さんの、初々しくも繊細で胸を打つ演技が話題沸騰、日本全国に空前の“セカチュー”ブームを巻き起こした伝説の映画作品です(2004年5月公開)。

狂おしいほどに誰かを愛したことはありますか? そして、その大切な人が不治の病を患い、余命がわずかと知ったとき、あなたはどんなふうに過ごすのでしょうか?

ある日新居で荷物を片付けていた律子は、1本のカセットテープを見つけます。録音された声を聞くやいなや薄れゆく記憶があざやかに蘇り、律子はひとり、朔太郎の故郷・香川へ飛び立ちます。

律子を追って17年ぶりに香川に戻った朔太郎。実家に残していたカセットテープを元に、アキとの思い出をたどります。それは、ずっと避けてきたアキとの死に真っ向から向き合うことになるのでした。

高校時代のアキと朔太郎(演:森山未來)。スポーツ万能で秀才、太陽のように天真爛漫なアキは、朔太郎にとっては高嶺の花。次第に二人は惹かれ合い、付き合うことに。交換日記ならぬ交換カセットテープで想いを伝え合い、アウトローなことをしたり、親に内緒で無人島へ冒険したり、危うくもみずみずしく輝く時間を過ごします。

しかしそんな時間も長く続かず、発症していた白血病が進行してしまい、アキは入院生活を余儀なくされます。

余命があとわずかと知り、高校生の朔太郎にはアキの力になりたいと焦る日々。

無人島で拾ったカメラのフィルムに写っていたオーストラリアの写真。「ここに行きたい」というアキの願いは叶えられないまま、帰らぬ人となってしまいました。その時から朔太郎の心は閉ざされたまま。

「遺されたものにできるのは、後片付けだけだよ、朔太郎」

高校生のアキと朔太郎を見守っていた写真館の繁爺(演:山﨑努)が、喪失で苦しんでいる朔太郎にかけた言葉です。ここから少しずつ前を向けるようになり、朔太郎はようやく現実を生きられるようになりました。

どんなに悔やんでも悲しんでも、亡くなった最愛の人はこの世に帰ってはきません。辛い別れと対峙したときどんなふうに気持ちを整理していくのか、朔太郎が再生していく様子にヒントをもらえるでしょう。

※作品情報
『世界の中心で、愛をさけぶ』
監督:行定勲
原作:片山恭一
脚本:行定勲、坂本裕二、伊藤ちひろ
キャスト:大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ、森山未來、山﨑努他
主題歌:平井堅『瞳をとじて』(デフスターレコーズ)
公式サイト:https://www.toho.co.jp/movie/lineup/sekaino/introduction.html

2.『いま、会いにゆきます』

ママはね、
アーカイブ星に
行ってるんだよ。
でも、きっとまた会えるよ。

1年前に亡くなった妻。梅雨の季節がはじまった雨の日、森の中に突然父子の前に姿を現したが、すべての記憶がない状態だった。三人の奇妙だけどしあわせな共同生活をきっかけに、主人公が亡き妻の深い愛に気づくストーリー(2004年10月公開)。

28歳で亡くなった愛する妻、澪(演:竹内結子)。妻がいなくなってからの父子生活、部屋はとっちらかりながらもつつましく暮らしていました。

夫の秋穂巧(あいおたくみ・演:中村獅童)は、持病がありうまく立ち回らない生活の中で、「僕と結婚して彼女は本当にしあわせだったのだろうか」と不安を抱くようになります。

いっぽうで、ひとり息子の祐司は、ママが遺してくれた手づくり絵本を今も大切に読みます。「あめのきせつのはじまりに ぼうやのほしに やってきた」と書いてあり、ママが雨の季節に帰ってくることを信じています。

そして梅雨の季節のはじまり、雨の森に遊びにきて現れたママにうりふたつの一人の女性。確かに澪なのですが、本人は何も覚えていません。そんな澪と3人で再び暮らすことになりました。

巧と祐司はとてもしあわせです。戸惑いながらも澪は、生活をし二人と会話をします。その中で巧の妻であり、祐司の母であることを、少しずつ理解していきます。

そして、祐司とふたりでタイムカプセルをつくったという話を聞き、そのカギを掃除中に見つけ出します。中には、澪の日記が入っていました。

その中で澪は、自分の運命を知ることになり、巧と祐司に改めて愛情を注ぎます。

梅雨明けの青空とともに、澪はアーカイブ星へと帰っていきました。その後に巧は澪の日記を読み、澪の深い愛を知りました。

澪の姿がなくなっても充実感で満たされる巧。不安は一切なく祐司とともに穏やかに生きていくのです。

「大切にしないとね、いっしょにいられる時間を」

これは梅雨の季節が終わりに近づき澪がいなくなることを寂しがる祐司に、巧がかけた言葉です。究極にシンプルなセリフが、ストーリーの本質を物語っていますね。

※作品情報
『いま、会いにゆきます』

監督:土井裕泰
原作:市川拓司『いま、会いにゆきます』(小学館刊)
脚本:岡田惠和
キャスト:竹内結子、中村獅童、武井証、市川実日子、小日向文世他
主題歌:ORANGE RANGE『花』(gr8! records)
公式サイト:https://www.toho.co.jp/movie/lineup/ima/story.html

3.『地下鉄(メトロ)に乗って』

あなたは、父になる前の父親を知っていますか?
あなたが生まれる前の母親に会いたいですか?

絶縁状態にある主人公・真次(演:堤真一)と父親・小沼佐吉(演:大沢たかお)。弟から父の危篤を知らされた後いつもの地下鉄に乗ると、大好きな兄が死んだ昭和39年にタイムスリップしていた。そこから何度も戦争中、戦争前の泥臭くもたくましく生きる父の人生を通して家族の愛を理解していくストーリー。

何かがきっかけでずっと家族を許せない。そんな人も多いかもしれません。もし純粋な愛情があり、親子がすれ違ったまま理解し合うことなく離れてしまっているとすれば、とても悲しいことです。

本作は、主人公がタイムスリップをきっかけに確執ある父と同じ時代を共有し対話することで、家族愛とは何なのかを知ります。真正面から対話をする大切さを教えてくれます。

主人公・真次は、兄の死をきっかけに父親と絶縁。以来母親の姓を名乗り、結婚してからも母親と同居していました。しかし、現実に満たされない真次は、同じ会社に勤めるみち子と不倫関係にあり朝帰りばかり。自分でつくった家族とも心の距離をつくっていました。

ある日父の危篤を知った夜、いつも乗車する地下鉄に乗ると、そこは昭和39年の日本でした。生前の兄に起きる事故を阻止しようとするも、未遂に終わり、ますます父に憎悪を募らせていきます。その日をきっかけにして、父の若かりし頃に何度もタイムスリップすることになるのです。

あるときは闇市でしたたかに生き抜く姿、あるときは出征直前に未来の家族のことを語る姿、そしてあるときは戦時中に女こどもを守り抜く姿。

豪傑で愛情深い父と出会ううちに、父へのわだかまりが少しずつ解けていきます。

そして、なぜか不倫相手のみち子も一緒にタイムスリップしていました。みち子もまた自分を生んでくれた母親に会い、知られざる愛情に触れることになります。

「家族みんなで、ほかほか暮らすんだ」

真次の父・小沼佐吉が、出征直前にタイムスリップした真次に希望をもってこう話すのです。

大切な人を失い心を閉ざして怒りでしか家族と接せられなくなった佐吉。本当は誰に対しても分け隔てなく愛情を注ぐ人でした。

特に家族に対しては自分にできなかったことを体験させてやりたいと愛情が変な方向にむいてしまったのですね。愛が深すぎるがゆえに起きてしまうすれ違い、理解し合いたいのに離れていく。
作品を見終わったあとは、心の距離ができているけれど気にかけている家族や大切な人に、連絡したくなりますよ。後悔しないために、ほんの少しの勇気を出してみませんか?

※作品情報
『地下鉄(メトロ)に乗って』
監督:篠原哲雄
原作:浅田次郎
脚本:石黒尚美
キャスト:堤真一、岡本綾、常盤貴子、大沢たかお、田中泯他
主題歌:Salyu『プラットホーム』(トイズファクトリー)
公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/04647/

4.『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

オカン、ありがとうね

女好きで自由奔放に暮らすオトン(演:小林薫)と別れ、貧しくもとても人懐っこく気丈にふるまう働き者のオカン(演:樹木希林・内田也哉子)。そんなオカンの愛情をたっぷり受けたひとり息子・ボク(演:オダギリ・ジョー)の、懺悔と親孝行の物語です(2007年4月公開)。

「親孝行したいときに親はなし」なんてことわざがあります。親が生きているのが当たり前と思って連絡もせずにいると、いきなりの訃報。こういう時は「生きている間にもっと●●しておけば…」という後悔の気持ちに苛まれるでしょう。

今作品のボクは、美大に進学するも遊び呆け4年間を無駄に過ごします。女ひとりで育ててくれたオカンの仕送りも酒やタバコ、女遊びなどに消えていき、借金までする始末。何も得ないまま留年。その費用もオカンが支援することに。

堕落した生活が続くも、頼り切っていたオカンがガンに侵されたという話を聞かされ戸惑います。さすがのボクも心を入れ替え、依頼された仕事はなんでも受け、ついに借金を返済。

「この街で二人で住むんよ もうずーっと二人で住むんやけんね」

オカンを東京駅に迎えにいったボクはそう伝えます。オカンは、立派に成長した愛する息子と毎日を過ごせる未来がうれしくてたまりません。

東京での親子の生活は、とてもにぎやかに。しかしその暮らしも長くは続きません。オカンのガンが再発、またしてもオカンとの残り少ない日々を大切に過ごそうと改めて決意するボク。

どんなに親孝行をしたとて、オカンに甘えきった日々の懺悔の想いは消えません。でも、オカンの願いは、息子がいきいきと仕事をしてほしいというこの願いだけ。

仕事に打ち込めば打ち込むほど、オカンは喜んでくれる。ボクは、オカンのくれた愛情と残してくれたものの大きさとともに、これからも生きていきます。

家族だからこそ、甘えてしまう。家族だからこそ、いつもそばにいると思ってしまう。しかし、“いつか”はいつ来るかわかりません。

家族と一緒に過ごすなんでもない日々を、心から大切にしたくなる映画です。

※作品情報
『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』
監督:松岡錠司
原作:リリー・フランキー『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~』(新潮文庫)
脚本:松尾スズキ
キャスト:オダギリジョー、樹木希林、内田也哉子、松たか子、小林薫他
主題歌:福山雅治『東京にもあったんだ』(ユニバーサルミュージック)
公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/04657/

5.『長いお別れ』

だいじょうぶ。
記憶は消えても、
愛は消えない

元中学校校長の厳格な父、愛で家族を守ってきた母、そして離れて暮らす30代の2人娘。父が70歳で認知症を発症〜死を見送るまでの7年間にわたる家族愛や夫婦のかたちを描いた作品です(2019年5月公開)。

「長いお別れ」。印象深いこの言葉の由来は英語から。時間をかけて記憶がうしなわれ、体力をも奪っていく認知症を、英語で「Long Goodbye」と表現するそうです。

どことなくやわらかで切ない響き。しかしながら現実的で的確な表現です。なぜなら、認知症を発症した先には必ず死が待っているから。いつか来るべき時の気持ちの向き合い方を問うているように感じさせます。

過酷な老々介護。母は困ったときに2人娘にSOSを出します。徘徊、万引き、母の入院など小さな事件は幾度も起きます。いざというときに子どもを頼る親の姿と力になりたいと両親の元へ駆けつける娘たちの姿には、長い時間をかけて深めてきた“家族のつながり”を感じずにはいられません。

特に印象的なシーンは、2人の娘が未来が見えないほどに落ち込んだとき、認知症のすすんだ父にそれぞれ相談するところです。

失恋を悟った次女は、行き場のない気持ちをぐしゃぐしゃに泣きながら打ち明けます。父はじっと次女の顔を見ながら

「くりまるな」「そんなときはゆーっとするんだな、ゆーっとだ」

と不思議な言葉で励まします。

アメリカにいる長女は、入院してほとんど言葉を発せない父にビデオ通話を通じ、不安な気持ちをただただ聞いてもらいます。そこには父という一人の人間に対して全幅の信頼を捧げているようでもあり、観た人はこの親子関係に憧れる人もたくさんいるのではないしょうか。

残された父との時間。ゆっくり失われる記憶と、おとろえゆく身体機能。

戸惑い不安を募らせつつ、父と変わりなく接して。ついに終わりを迎え、その先もずっとそれぞれの心の中で生きています。

「ねえ、おとうさん」。うれしいことがあったり、壁にぶつかるたびに、いつも心には父の存在があり、そっと声をかけ続けるのでしょう。

※作品情報
『長いお別れ』
監督:中野量太
原作:中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)
脚本:中野量太、大野敏哉
キャスト:蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努他
主題歌:優河『めぐる』(P-VINE)
公式サイト:https://www.asmik-ace.co.jp/lineup/4164

夏に観たい!モリスギ!おすすめ大切な人を想える映画5選まとめ

20年ほど前の作品のセレクトもあり、「なつかしい!」「知らなかった!」と様々な声を聞こえてきそうですね。

ただ今回のように家族をテーマにしたヒューマンストーリーは、派手でわかりやすくかつインスタントな表現がないため、令和の時代は退屈する人も多いかもしれません。そんな“間延び”するような演出表現を「さくっとスキップ」する人が増えてきたのも事実です。

しかし、これら5作品には大切な人を想う普遍的なテーマを取り扱っています。当たり前に今あることが、実はいちばん大切なのだと気づかせてくれます。

その演出を「間延び」と捉えることなく、自分の暮らしと照らし合わせたり、いっしょに大切な人に想いを馳せる時間にしながら、心を満たしてもらえたらいいなと願ってやみません。

また、当時作品を観たことがある方は、年齢を重ね、簡単に会えなくなり触れられなくなった今だからこそ、違った見方感じ方ができます。

8月お盆が控えています。現世に戻ってくる魂をお迎えする大事な時期です。大切な人たちを想いながらじっくりと作品に心をひたりきる時間をとってみてくださいね。また、大切な人とのひとときをどう過ごしていくのか、再考するきっかけになりますように。

 

※「にゃんこのおすすめ」カテゴリの記事は、エンタメ応援と小さな命と最後まで一緒に過ごしてほしい活動の元に作成しています。

「にゃんこ」の活動について、詳しくはこちらをご覧ください。

ロケ弁当「楽GOHAN」公式エンタメ応援キャラクター「にゃんこ」について

こちらは、出会えた猫ちゃんと最後まで過ごして欲しいという想いを込めた作成した、絵本の朗読動画です。
<にゃんこから10の手紙>

「にゃんこ」がミュージックビデオになりました!
<Answer〜ニャンダフルライフ>



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