
1本600円のバナナは、まるで地元1泊旅行のようだったという話
こんにちは!モリスギ!編集部のナナです。
今日の美味しいコラムのテーマは、1本600円の高級バナナについて書こうと思います。
ナナ家の食費事情は、毎月ざっくり予算を決めてやりくりしています。しかし、特別なときはこの限りではありません。ちょっと手を伸ばせば買えてしまう「松」の商品も試してみたくなるときがあります。
いつものバナナと高級バナナはどう違うのだろうか。
プレゼントされる予定などこの先きっとない。
今試さなければいつ試す?
なぜかバナナに心がざわついて、震える指でポチッと購入してみました。
清水の舞台を飛び降りる心地で購入した1本600円のバナナの、“プレミアムな食体験”をご紹介します。
庶民派の代表格、バナナ
こどもが2人いる我が家にとって、バナナは絶対に欠かすことのできない食材。朝食と普段のおやつ用に常備しています。
小さなこどもでもひとりでかんたんに皮を剥いてぱくっと食べられるバナナ、1本でほどよいエネルギーと栄養補給ができるバナナ。消化もエネルギー効率もいいバナナは、パワーをつけたいときも風邪のときにも重宝するパーフェクトな食材です。
極めつけは、3〜4本で150円といった手頃さ。特売価格98円の日もあります。200円代のバナナは、たまに奮発して買う時があるくらい。
これほどまでに庶民派なバナナ、市場に出回っている99.9%は台湾やフィリピンなどの外国産です。バナナは、気候の関係上日本では栽培がむずかしいとされており、日常的に安価で手に入るのはありがたい話ですよね。
1本600円のバナナを注文する、心的ハードルの高さ
最近は、国内でもバナナ栽培にチャレンジする農家さんが増えているらしいのです。
「皮まで食べられるバナナ」としてテレビで取り上げられることも。1本600円のバナナが飛ぶように売れているとのことで、ますます試してみたくなりました。
(※画像引用:NEXT716ファーム)
今回は、数ある国産無農薬の高級バナナの中でも、“太陽の国”宮崎県川南町のNEXT718ファームさんのバナナを選びました。
いただきものの宮崎マンゴーがとてもおいしかったので、バナナもきっと甘いんだろうなという単純な理由です。
さて、NEXT718ファームさんのバナナは、6本セット3,888円です。買う前に思わず夫にLINEで相談してしまいました。そりゃそうです、バナナ6本に3,888円をつぎ込むのですから。
少しお手頃な規格外の小さなバナナセットもありましたが、ここはぐっと我慢。1本600円の高級バナナ体験をするのが、今回のミッションなのです。
ただ購入ボタンを押すだけで、指が震え、どくどくと胸が高鳴りました。やっとの思いで注文した後は、届くのを待つだけです。
時間をかけて味わい尽くすのが、600円のバナナ
NEXT718ファームさんのバナナは、以下のような特徴があります。
・国産で希少 宮崎県川南町
・無農薬で皮ごと食べられる
・特殊な農法「凍結解凍覚醒法」
タネに氷河期を擬似体験させて、寒さ耐性と甘みの強いバナナを作り出す
・害虫駆除はすべて手作業、気温・湿度・二酸化炭素濃度はITで厳密管理
1本600円の価値を生み出すバナナ栽培の背景に、ありったけの想像力で思いを馳せます。
実際に到着した高級バナナ、外国から配送されてきたかのようなバナナ専用段ボールにテンションがあがりました!
段ボールを開封すると、1本1本専用の化粧箱におさまっています。化粧箱をあけると緩衝材クッションにふんわり守られています。
食べごろをズラした6本が選定されていました。
・完熟が2本
・完熟手前が2本
・青さの残っているのが2本
感動です、こういった心遣いがとてつもなくうれしいですね。
(左:1本50円バナナ、右:1本600円バナナ)
さっそく食べようと意を決します。1本600円という色眼鏡で見ているため、特別な存在にしてしまいます。ですので、なかなか食べられません。いつもひょいっと手にとって皮を剥いて食べるバナナなのに、それができません。
私は、高級バナナを、まずはアートとして目で味わっているのでしょうか。
普段なら感じることすらしない重量感。ずっしりと重いバナナの皮を、おそるおそる剥きます。
ねばりけがあって、食べごたえがあって、コクのある甘み・・・。普段のものより身が詰まっているようでおなかにたまります。おどろくほど満足感がありました。
(※茶色い斑点 “シュガースポット” が食べごろのサイン)
無農薬で皮まで食べられるということで、輪切りでいざトライ。しかし、口の中にエグみが少し残って、私は苦手に感じるものでした。無理して食べなくてもいいかもしれません。
次は、ヨーグルトと輪切りにしたバナナをスムージーに。これはとてもおいしい!色は悪くなるけれど、エグみもなくとてもクリーミーであっさりした甘さ。皮のまま粗みじんにしたバナナをトッピングすると、シャキシャキ食感が出て口の中が楽しくなりました。
このバナナをサラダにしたら、食感が楽しくなっておいしいかもしれません。
1本600円だからこそ、記憶に残そうとする
毎日食べるバナナのことを、ここまで語ったり味わったりすることは一度もありませんでした。
この現象、みなさんはなぜだと思いますか? 私が思うに、「特別」とか「非日常」だから、なんですよね。
600円のバナナの価値を、感じたい体験したい記憶に焼きつけたいという思いが、自然とゆっくり時間をかけて五感で味わい尽くしたんです。
中でも、バナナの皮を食べるのはスペシャルな初体験。たったひとりでテンション高く、全身でバナナを感じて大満足でした(皮を食べるだけなのに)。
なかなかない機会ですので、近所に住む義理の両親に1本ずつプレゼントしたんですね。渡すときは「1本600円のバナナなんです」の前情報をさらっと伝えただけ。あとで聞いた感想は「バナナおいしかったよ」です。
あっさり、です。そうです、そんなものなんです。おすそわけした側は、相手においしく食べてもらえればそれでいいんです。購入した張本人は、買ったものに対しての思い入れがありますが、プレゼントした相手にそこまでの感動を強制するのは思い上がりもいいところ。
1本50円のバナナでも1本600円のバナナでも、大切な人と「おいしいね」と言い合える日常はとても幸せなことなのだなと感じました。
まとめ
1本600円のバナナを体験したあと、バナナに対して不思議な気持ちがわきあがっています。どこの産地でどんな人がつくって、どんな状態で海を渡ってきたのか、気になって仕方がありません。バナナ売り場を見る目がすっかり変わりました。
1本600円のバナナが「普段食べているバナナのことも知ってほしいよ」というメッセージをも強烈に残してくれました。
地元1泊旅行を楽しんだあとの感覚と、なんだか少し似ています。普段見ている景色をじっくりと時間をかけて味わい尽くすとき、“あしもと”にあるものってありがたいのだなあと感じます。
1本600円のバナナでプレミアムな体験をしたあとの、いつものバナナへの愛おしさ。
みなさんも、普段食べているものを一度思い切ってランクアップしてみてください。500円のお弁当を1500円のものにしてみることだって特別な体験です。ちょっと勇気がいりますが・・・。
いつも当たり前に思える風景が、ちょっと新しい景色に見えるかもしれませんよ。
書いた人