日本最古のゆず「桂木柚子」でつくる自家製柚子胡椒【収穫編】〜楽ごはんのこだわり〜

こんにちは! モリスギ!編集長のフジタです。

いきなりですが、食欲の秋に突入!ということで“楽ごはんのこだわりシリーズ”と題し連載をスタートします。

第一弾はお米。第二弾は、自家製でつくっている柚子胡椒です!

・風味がいい!
・香りがいい!
・本格的でおいしい!

など、お客様にとても好評いただいています。

当社の今年の柚子胡椒づくりは、青ゆずを収穫するところからスタートします。

弁当屋なのに収穫から!?と驚かれたかもしれません。
しかし、「埼玉」にこだわりたかったのです!これだけは譲れません(笑)

でも、この埼玉の青ゆずこそが、楽ごはん自慢の柚子胡椒を生み出してくれる素材になってくれると確信しています♪

青ゆずシーズンはまさに今が旬の9月、汗だくになって収穫してきました。どうぞお付き合いください。

日本最古のゆずの産地、毛呂山(もろやま)町の桂木柚子

まず、材料の「桂木柚子」のお話をさせてくださいね。

埼玉県毛呂山町は「桂木柚子」のブランドで、知る人ぞ知るゆずの産地です。

毛呂山町のゆず栽培の歴史は、江戸後期にさかのぼります。当時編纂された『新編武蔵風土記』に毛呂山町の記載があります。さらに、昭和6年頃に書かれた郷土誌には、東京都の神田市場に「桂木柚子」の名前で出荷されていると記されています。

また、ゆずの産地でここまで歴史の古い場所は、日本でも京都市水尾や大阪府箕面市他の2〜3の地域のみといわれています。このことが、日本最古のゆずの産地だという理由なんですね。

こういった歴史的事実もあり、毛呂山町のゆずは「桂木柚子」というブランドとして全国に広まり、有数の産地になったというわけです。

何よりも、「桂木柚子」が全国区になったのは当時の生産農家の方々の意気込みがあったからこそ。だから、食材としてゆずの価値が高騰したのですね。

「香りを食べる時代がくる」。その可能性にかけた先人に感謝です。

埼玉県毛呂山町に、桂木柚子の収穫に行ってきました!

「桂木柚子」のことを勉強したあとは、話を戻しまして収穫編のスタートです!

楽ごはんの柚子胡椒は、イチからつくる自家製です。

それならば今年は地産地消しなければ!という思いから、柚子の木のオーナー制度に取り組んでいる埼玉県毛呂山町の「桂木柚子」を使うことに決定。

その流れのまま、登録されてある農家さんのリストから池辺さんというゆず農家さんを選ばせていただきました。

※埼玉県毛呂山町「桂木ゆずオーナー制度」
青ゆずはなかなか市場に流通しないため、青ゆずがほしい方はオーナー制度に申し込むのがおすすめです。
気になる方は公式Webサイトでチェックしてくださいね!

ゆず農家池辺さんとの出会い

9月5日10:00過ぎ、現地の駐車場に到着。展望がよく遠くまで見渡せてとても気持ちいいです!さらに、ゆず狩り日和という好天!

空気が澄んでいればスカイツリーが見えるそうですよ。

編集長フジタ
編集長フジタ
この日は霞んで見えなかった・・・残念!

さて、農家の池辺さんと桂木観音様横で待ち合わせ。

お互いに顔がわからないため、キョロキョロと周りを確かめます。すると、観音様のお堂へ上がる階段の脇、草むらの中から何かお婆さんの声が・・・

編集長フジタ
編集長フジタ
まさか幽霊では・・・??(小刻みに震える)

そろーりそろーりと歩みをすすめると、ほっかむりをしたおばあさんらしき顔が、草むらから!!!

編集長フジタ
編集長フジタ
(ひゃあああああああああ!心の声が響き渡る・・・)

「ゆずを取りに来た人かい?」

思わず我に返り、ゆったりした声にホッとしました。その人の主が、ゆず農家の池辺さんでした。ああ、よかった・・・。

ちょっと肝がちっちゃくなってしまった、池辺さんとの出会いでした。

編集長フジタ
編集長フジタ
かわいらしいおばあさんでした!照れておられたので写真NGです(笑)

池辺さんにうかがう「桂木柚子」のお話

ゆず畑まで少し距離があるため、案内してくださる道中たくさんのお話をうかがいます。

しかし、くもの巣だらけ!「顔にかかる〜!」と都会育ちのフジタは少しひるみましたが、拾った枝でくもの巣をすいすいかわしてなんとか回避。

池辺さんは背が小さいので、蜘蛛の巣の下をスイスイ歩いていく・・・この日ばかりはコンパクトさがうらやましかったですね・・・(笑)

さて、畑の場所は、埼玉県毛呂山町の標高300mくらいの山の上にある桂木観音様の横。この山の高さの気候条件が、ゆず栽培に適しているのだそうです。日照がよく、水はけがいいからなんだとか。

桂木観音は平安時代くらいからあってね、埼玉県で最古の仏像とかいわれてるんよ。
でもここも住職がいなくなってしまって、毛呂山町の資料館に安置されてね。
自分の家のお墓も江戸時代のものがあるんだわ。
古くからこの地(けっこう山の中)に住んでいたのかもしれないね・・・

その他にも、父母の代からゆず畑を管理されていたり、昔は東京の神田市場に運ばれて有名な柚子だったということを教えてくれました。

ただ、若い人が減ったため、近隣の畑も含めて昔のような賑わいはないそうです。

現地ならではのお話がたくさん聞けるのは、産地ならではの良さですね!

いざ、青ゆずの収穫スタート!

10分ほど歩いて、目的のゆずの木に到着です。大きな木に、小さいけれど立派な青ゆずがたくさん実っていました。

ゆずの木はかなり高さがあるため、手を伸ばすだけでは収穫できません。

池辺さんに、小さな剪定はさみ、中くらいの高枝はさみ、長い高枝はさみの3種類をお借りしました。

パチン!とゆずを切ると、すでに良い香りに包まれます。同時に、お店の柚子胡椒の香りを思い出しました。さわやかで食欲をそそるフレッシュな香りです。

池辺さんのゆずは、緑色が濃く、果皮がしっかりしてワイルド!さらに無農薬ですので、安心安全です。


(まるでゴルフボールのようです)

あと、みなさん知ってましたか? ゆずの木には、針のようなトゲトゲがいっぱいついてるんですよ。素手でさわろうとすると、チクっとなるので軍手必須です。

フジタ、おいしい柚子胡椒のために!と、必死になって収穫しました。汗だくになりましたがやりきった感でいっぱいです。

たくさんの量を収穫し、大満足。最後の最後にご褒美が待っていました。

それは、池辺さんが教えてくれた湧き水。洗うために手をつけると「ひやっ」。収穫作業で熱くなった体をしんから冷やしてくれるようでした。透明度も高くて、とても気持ちが良かったですよ。

池辺さんにまた来年もお願いしますと挨拶し、青ゆずを持って帰りました。

そして、これは良い「柚子胡椒」になるのでは・・・と期待を膨らませつつ、熟練の調理チームに青ゆずを引き渡したのでした。

編集長フジタ
編集長フジタ
(・・・ってキミは作らないのか!)という突込みはやめてください・・・(笑)

帰宅してからのビールがおいしいのなんの!とてもいい1日になりました。

これで、収穫編はひとまず終わり。次回は、加工編です! お楽しみに!

輪切りにするととてもジューシーな果汁!
当社が経営する居酒屋ファオで“生青ゆずサワー”として期間限定でご提供しています♪
戸田市の後谷公園近くにあります。ぜひお立ち寄りください♪

四季のおばんざいファオ(FAO)
所在地:埼玉県戸田市上戸田1-17-10-1F
電話:048-432-5110
営業時間:当面の間 18:00~22:30(ラストオーダー 22:00)
定休日:日曜・祝日

▼楽ごはんのこだわり「お米」編はこちら

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